銀杏

子供のころから、酒の肴が大好きだった。

おおむね塩気のきいた味のはっきりしたものが多いから、子供の口にも合う。

 

肴は大きく分けると2種類あるらしい。

ひとつは「つまみ」と呼ばれるもの。

文字通り、手でつまんで食べられる枝豆やスルメなど。

もう一方は「当て」で「あてがう」から来ている。

簡単で軽いおかず。小鉢に入った酢の物や煮物など。

 

昨晩、メインはちょっといいスーパーの魚屋のシマアジの造りとイカの細造り。菊正宗の辛口の冷を例の一合枡(ヒノキじゃない。多分、杉。でもいい香りがするよ)で。

 

つまみに先日、道の駅で買った銀杏を10粒ばかり、紙袋に入れて電子レンジへ。

相方に「どれくらい?」と訊くと「1000Wで1分」と言う。

「えー、強すぎない?」「大丈夫」

で、1分の間に何度も「パンパン」と爆発した。

開けてみたら、袋の中や殻に銀杏の綺麗な緑色が飛び散って付いていた。

なーにが大丈夫だ。

食べられる部分を器にとって食べてみた。

干からびかけもあるけど、美味しい。

 

相方は残りの10粒ほどの銀杏にペンチで穴を開け、水で少し濡らして袋へ。600Wで40秒、チンした。

今度は綺麗にできた。

相方は銀杏の調理方法(?)をメモしとけと言った。

 

よくよく見れば粒も大きいし、実もむっちりしてて、わたしの人生で出会った一番立派な銀杏だった。

沖縄宮古島の海塩「ぬちまーす」の深い味にピッタリ。

もっとたくさん買っとけばよかった。

 

恐るべし、道の駅。