祈る

午後、相方と実家へ行った。

 

実家の3軒隣に住む母の妹の叔母と弟夫婦とソーシャルワーカーさんとヘルパーさんと看護師さんお二人、狭い応接間で先日の母の40℃の熱についての説明と今後の方針についてお話して下さった。

わたしたちは看護師さんたちのお話を受け入れるしかなかったのだけれど。

高熱の原因はいくつかあったらしいが、要するに92才という年齢で徐々に栄養を体内に取り入れられなくなっていって、最後は植物が枯れていくようになると言うお話だった。

 

もしかしたら母は秋になって涼しくなったら、食欲も出て元気を取り戻すかもしれないなどと夢のようなことを考えている自分と、それはあり得ないと分かっている自分が、心の中で葛藤していた。

 

いや、分かってる。

植物が枯れて土に還っていくように、遠くない未来に母の命の火は消えるのだろう。

相方も、私自身もいずれ、土に還るのだ。

 

でも、1月でも、1日でも、1時間でも、1分でも長く、母に生きていてほしい。

 

わたしに出来ることは、祈ることしかない。