相方のお気に

4日、金曜日、相方がいつも行っている整骨院へ夕方5時にわたしの予約を入れてくれた。

 

相方のごつい身体をほぐしてくれているO君は、30代後半の独身で、時々、朝寝坊をして相方が行ってもまだ来てなくて、電話で起こさないといけないらしいが、いい子だと言う。

 

わたしが整骨院のドアを開けて「あのー」と言うと、「あ、どうぞ、入って下さい」と言い、白いマスクの下でニッコリ笑った。

 

わたしの頭痛と左肩の痛みの説明を聞いて、うつ伏せに寝るよう言った。

肩や首筋、肩甲骨の辺りまでそっと触れて状態を探ってから、揉み出した。

もの足りないくらい、ソフトな治療だった。

わたしがぐずぐず頭痛や肩こりの話をするのに、ずっと微笑んで(マスクしてたって声で判る)決して反論しない。

やわやわと揉まれているうちに、患部が暖かくなり、少しずつ頭痛が遠のいて行った。

「首筋の張りは視神経からきてるんだと思います」とか「左肩の痛みは首筋の筋肉に引っ張られてるからだと思います」と優しい口調で説明していく。

「先生、あなた、お幾つ?」「27です」

えーっ、そんなに若かったの と驚いた。

仰向けになったり、座ったりして、50分程、揉んでもらったろうか。

いつの間にか、あの通奏低音みたいな頭痛は消えていた。

 

「ブログする時も、普段でも軽い運動をして下さいね」

「はーい」

 

帰宅して、相方に「どうやった?」と訊かれた。

「GOD’S HANDSだった。いい子だし」

 

「俺のお気にやからな」