節分

今日は節分だ。

 

40年前の2月3日、会社へ行ってきますと家を出て、駆け落ちした。

 

まず、彼の実家へ行き(彼は当時小学校2年生の娘と、両親の家で暮らしていた)、市役所で婚姻届けを出した。それから、もう1人の1才で亡くなった彼の娘のお墓詣りへ行き、彼の友達に伊丹空港へ送ってもらった。

そこからわたしは実家に電話した。

「考えたいことがあるのでちょっと旅に出る」とだけ言って「何をいってるの」と言う母の声を振り切るように、受話器を置いた。

空港にポストが見当たらなかったので、送ってくれた彼の友達に実家宛ての手紙を投函するようお願いして、夕方、機上の人となった。

日付変更線を越えてハワイに着いたら、また2月3日で、早朝だった。

そこで2日後、2人だけの結婚式を挙げた。

 

帰国後、毎日、わたしの実家へ頭を下げに行った。

10日ほどして、わたしと折り合いの悪かった父の方が先に諦めてくれた。

母は最期まで実家へ帰ってこいと言っていた。

 

一月ほどして身内だけの披露の会をして、一応、結婚を認めてもらった。

 

 

わたしのようなビビリが、よくあんなことが出来たなと、今さらのように思う。

もちろん、出会ってから1年半、悩んで悩んで、食べられない、眠れないで10キロ痩せた。仕事も行ってはいたが、さぞかし毎日、暗い顔をしてたんだろう。

 

精神的にも肉体的にも、若さがあったから耐えられたのだ。

 

結婚式はハワイ時間で2月5日だったから、結婚記念日は5日だ。

でも、わたしたちにとっては2月3日の方が大きな記念日なのだ。

独立記念日と呼んでいる。

 

大きな節目の年には友達を招いて祝ってきた。

今年も本来ならパーティーをするつもりだったんだけど、コロナでパー。

せめて近くの例のちょっといい和食屋さんで2人で美味しいものでも食べに行こうと予約を入れていたが、数日前に電話があり、大阪市のオミクロンの新感染者がすごい勢いで増えているので店を休みます とのこと。

 

くっそー!

どっち向いても新型コロナの壁。

 

今からちょっとお高い方のスーパーへ行って、美味しいお刺身やお野菜を買ってきて、自分で料理して、大宴会するぞー!