降って来る
今週のお題「今月の目標」
この2、3カ月、何人かの先輩が「まりちゃん、俳句、うまくなったね」と褒めて下さることがあった。
運よく先生や主宰の選をわたしにしてはたくさん、いただいたことがあったので、それを指してらっしゃるのだろう。
でも、わたしはたくさん選をいただいた次の会で、後ろから数えて2、3番目に落ちることが多い。波が大きいのだ。
自分でも句のアイデアがつるんと頭に浮かぶ時と、いくら歳時記とにらめっこしてもなーんも出てこない時との差が大きい。締め切りが迫って来て、焦れば焦るほど自由な発想は出来なくなる。
今はお辞めになったけれど、わたしが教室へ行き始めたころ、お隣の席にWさんがいらした。彼女はもともと関東の方で綺麗な標準語を話された。見た目も綺麗な方で、句も端正で美しいものが多かった。
ある時、わたしが先生の選を1つもいただけなくてがっくりしていると、Wさんはこうおっしゃった。
「そういう日は誰にでもあるのよ。先生やみなさんの感覚と自分の句がたまたま合わなかった、それだけのことなのよ」
その時はわたしを慰めようと、そうおっしゃってるのだと思ったが、実際、彼女の句が選ばれない日があったが、彼女は飄々としておられた。
あれだ。
あの達観。
わたしに今、必要なのは選という結果ではなく、俳句を詠むという経過を楽しむことなんじゃないかな。
昨日、テレビのNHK俳句テキストを読んでいたら、突然、この考えが降って来た。
忘れないように、開いていたページに鉛筆でメモした。
「趣味の俳句なのに、好きな句が好きなように詠めないのは何故か。人の評価とは何か。どうすれば俳句を楽しめるのか。俳句の楽しさとは何だろう」
今のわたしの目標
「俳句を詠むことを楽しむ」
これに尽きる。