弁当と祖母のはなし

今週のお題「お弁当」

おお、今週のお題の表示の仕方、お題のページと編集のページがほぼ同じ「お弁当」で分かりよい。これから先もこのようであってほしいものだ。

 

はい、お弁当に関して。

 

わたしの母はわたしに似ず、いや逆さまか、まあいいや、美人で家事全般見事にこなす女の鑑のような人だった。

遠足のお弁当から学生時代のお弁当も、すべて美味しいものをきちんと作ってくれた。

 

わたしが子供のころ、年に1回、父方の祖母と叔母も一緒に家族でお花見をした。

祖母の家から少し離れたところの神社で、花を見ながら母の心づくしの重箱に詰めたお弁当を食べた。

 

まあ、あれはあれで楽しかったけど、わたしには母のように絶対できなかったろう。

 

祖母はわたしに似て、これも逆さまだな、ずけずけものを言う嫌な婆さんだった。

体形はわたしとまるで違い、小さくて細かった。若いころから結核で、20代まで持つまいと言われていたらしい。80過ぎまで生きたけど。

 

わたしが小学6年の時、健康優良児で表彰された時に祖母が言ったこと。

「大女総身に知恵の廻りかね」

彼女には孫は3人しかなくて、女の子はわたし1人だったんだよ。

よー、ゆーよ。

まあ、確かに頭はいい婆さんだった。

人間性に難が大有りだったけど。

 

しかし、不思議と母を可愛がり、母も義母にあたる祖母のことを「言いたいこと言わはるけれど、お腹の中はさっぱり、きれいな人よ」と言ってた。

だから、祖母も母の作ったお弁当を美味しいと食べた。

 

わたし自身は娘たちの遠足や学校のお弁当は何とかしのいだが、それ以外、例えばお花見や動物園や遊園地にいく時のお弁当は作ったことがない。

今どきの人はどっちにしても作らないだろうね。

持ち込み禁止の所も多いだろうし。

 

でも、作ってもらう分にはお弁当、いいかも。