怖っ!
今週のお題「花粉」
40歳前後、わたしはママさんバレーボールのチーム3つくらい掛け持ちし、自転車で忙しく走り回っていた。
春は体育館の扉を開け放っての練習や試合だった。
そりゃもう大変。花粉症で目をゴシゴシ、鼻をズルズルし続け、体もだるい。
なのに、コートに入ってる間はなぜか忘れている。
症状が出ない。
で、タイムが掛かったり、休憩になったとたん、またズルズルが始まる。
なんて話を、Mさんに言った。
2年前に亡くなった彼女は中学の時からの友達で、ずっと独身で科学者だった。30代半ばまでアメリカの大学や院で研究をしていた。変人でもあった。
彼女は、花粉症は自立神経がどっちゃらして症状が出るから「自分自身にこれは花粉症ではない、風邪引きだと信じ込ませなさい」と言った。
彼女に話したわたしが馬鹿だった。この人には常識は通用しないんだ。
それでもわたしは鼻をかみながら「風邪引き、風邪引き」って自分に言った。
もちろん、治んなかったけど。
花粉症の時期が終わった梅雨くらいから、お薬を飲み続けていけば、次の花粉症のシーズンは大丈夫だと聞くけど、また続けてお薬だとか。
そんなに飲み続けて、体に悪くないのかなあ。
まあ、今ならもっといい方法があるんだろうけれど。
とか言ってるうちに、バレーボールをやめ、50代は父を亡くし、父の妹の生涯独身だった叔母の世話をし看取り、自分の老後の趣味探しをしたりとあっという間に過ぎた。
でね、どういう訳か60代になったら、嘘のように花粉症、楽になった。
全体的に身体能力は落ちてる。そりゃ、見事に。
階段はゆーっくりしか降りられない。
傘さして自転車に乗れなくなった。片手で自転車はもう無理。
両肩は内っ側に入ってきて、膝もまっすぐ伸びてないように思える。
ところが、この春も花粉症はひどそうだけど、わたしはそうでもない。
きっと感覚まで鈍くなってるんだよ。
おー、怖っ!