道具

わたしの通っていた中学、高校は英語教育に熱心で毎日、何らかの英語の授業があった。半世紀位、前の話だよ。わたしは英語がなぜか得意で、英文法の授業も嫌いじゃなかった。

大学も英文科(行きたい大学の受験に失敗しちゃったので)だったが、海外留学なんて考えもしなかったので、読み書きは得意だが、聞き話すという言語として一番、肝心な部分が足りなかった。音楽はビートルズに乗り遅れた世代なので、アメリカの音楽、最終的にはR&Bを聞いていたので、わたしのたどたどしい英語には耳から入ったアメリカ訛りが少しある。

仕事には英語はあまり使えなかった。でも、興味は持ち続けていた。

子供が幼稚園の時、たまたま知った小さな英会話教室に行き始めた。イギリス人、いやスコットランド人の女性が校長先生で、他の先生方の中に彼女の従姉妹さんが2人いた。今思うと、先生方の英語が聞き取りにくかったのはわたしの耳のせいもあるが、スコットランド訛りのせいでもある。

それから5、6年してアメリカ人のブルースに習い出して、ずいぶん聞きやすく、話しやすくなった。ブルースの授業は四半世紀以上、続けた。でも、経済的理由、つまり俳句に入れ込み過ぎちゃったせいで、止めてしまった。しかし今も彼は友達で、メールのやり取りをしている。

 

と、まあ、ズルズルと英語をしてきたおかげで、今でも英語を話すチャンスがあると嬉しい。月1度のJoeのクラスでも割と話せる方だ。

但し、わたしは言語というのはコミュニケーションの道具だと思っているので、日本語も混じるし、ジェスチャーもありだ。

 

英語が母国語の人たちは便利だろう。世界中、どこでも誰か英語を話せる人がいるから。でも、その反面、外国語の勉強がおろそかになりそう。わたしがアメリカ人なら外国語の勉強、あまりしないだろう。

 

Mさんみたいな帰国子女で英語ペラペラってカッコいいと思っていた。

でも日本へ戻って日本の学校へ行き出したころ、例えば足をぶつけて「いたっ!」というところを「Ouch!」しか出なかった。で、無口な少女になっちゃった という人もいるのだ。

 

英語を仕事の道具として使わなければならない人は、必死に勉強してマスターしなければ仕事に支障を来すかも知れない。

でも、趣味で英語と言う人は、楽しく学んで楽しく外国の人たちとお話できればそれでいいではないか。仕事以外で英検1級なんて必要ないと思う。

わたしは塾をしていた友達を手伝っていた時に初めて英検を受けた。45才くらいで2級だ。まあ、生徒の手前、格好は付いたけど、だからどうだっていうの。ネイティブスピーカーでも分んないような問題に答えられるのに、話すことが出来ない1級って何?

 

も一度言う。英語は言語で道具だ。

その人の必要性に応じて学び方を考えるべきだ。

 

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