俳句と体調
ある句会が久しぶりに10月にあった。
みんないつもの会場に集まり、主宰も先生も参加なさって、テーブルの上の嘱目(季節の動植物や季語にある祭や行事の写真など)を触ったり見たりして、句を作った。
この日の嘱目は蓑虫、烏瓜、団栗、瓢(ひょん)の笛、渡り鳥など。
この日のわたしはちょっとハイで、自分の作りたい句を作ろうと思っていた。
で、出句した5句は次の通り
フィンランド対岸に見て秋惜しむ
残菊や孫の生まれて仏壇屋
烏瓜の生りてカンディンスキーの絵
ハーメルンの男吹きたき瓢の笛
山形家の積極的な木樵虫
先生の選も互選(みんなが互いに5句ほど選ぶこと)もゼロ。そりゃ、そうだろう。
だけど、少しお若い主宰は残菊以外の4句に選を下さり、ハーメルンは特選だった。
わたしはこんな飛んだ句に選を下さった主宰にビックリした。
11月はコロナ感染者が増えたので、句会は中止となった。また、お世話係の方の所へ投句した。
体調が悪いと俳句まで大人しくなるみたい。
11月に投句した5句。
隼のずいと伸ばして羽根の艶
農場の柵埋め尽くし朴落葉
北窓は塞ぐべからず母の空
冬ざれや二人住ひに声のせず
滝口の姿あらはに水涸るる
農場の句に主宰の並選、滝口の句に主宰の特選と先生の並選をいただいた。
ああ、よかった。選、いただけて。
でも、もっと嬉しかったのは、全ての句に1人か2人の互選がいただけたこと。
初めてじゃないかしら、5句すべてに互選なんて。
俳句はいつも無記名で出す。誰が書いた句か分からない。
まあ、わたしの飛んでる句はみんな、わたしの句と分かってるだろうけど。
3年半過ぎて、ようやく仲入りできたように感じた。
嫌な予感がして10月20日のブログ見直したら、やっぱり句会のこと書いてた。
それも先輩たちのこと、ちょっと悪く書いてる。
今日は打って変わって先輩たちの仲間入りができて嬉しいと。
まったくどんな記憶力だ。
どんな人間性だ。