母と電話
昨夕、母に電話を入れた。
丁度、ヘルパーさんが来てくれている時間で、母は起きていた。
最近は昼と夜が逆転してしまって、夜中の1時台に電話が掛かってくる。
それでも、回数が減ったな。午後に1度掛かると、切ってすぐ、また掛かってくる。一言一句、同じ内容。3回取ったら申し訳ないけどそれ以降は着信拒否にする。認知でない人には、毎日、同じ話を聞いて話すことは物凄い精神的ストレスになる。
それも、あの優しかった母の言葉とは思えない内容だ。
母に「今日、お誕生日だったよ。67になったよ」と言うと「え?」
もう1回、同じことを言った。
「誕生日?お祝いあげるから明日、来て」と母。
「まだ、コロナが怖いから、そっちには行けないよ」
「え、何?」
何度言っても母はコロナがはやっていることが分からない。
大音量でテレビのニュースを掛けているが、何も理解できない。
70代の末ごろから認知症が始まり、90才の今、センテンスは理解できない。
センテンスの終わりには始めを忘れている。
だから、ワードをゆっくり、はっきり、何度も言う。
「ママ、わたしを産んでくれてありがとう」
2回、言った。
「何言ってるか分からへん」
プツッと切れた。
予想通りの対応。
でも、わたしの気は晴れた。