がっかり➡振り上げた拳

この2週間ばかり、お隣が部屋の改修工事でもなさっているのか、金づちの音や電気のこぎりの音が聞こえてくる。

朝9時台から始まり、お昼は少し休憩して、また夕方5時ごろまで、2軒を隔てる分厚い壁の向こうから、トントントン、ギュゥイーンが聞こえてくる。

お隣とは普通のお付き合いで、会えば挨拶し、うちが野菜をたくさんいただいた時はお裾分けしたこともある。

 

それでなくても噛み合わせが悪くてわたしの頭痛がひどかった時期に、合わせるかのように壁の向こうから大きな音が響いてきた。

先週の土曜日に相方に頼んでお隣と話をしに行ってもらった。

3度、ピンポーンと押したのが聞こえた。その時は工事の音が聞こえなかった。

相方が「誰も出て来ない」と帰ってきたら、また音がした。

 

奥さんは昼はお仕事に出てらっしゃる。ご主人はリタイアなさったのかな。

いずれにせよ、わたしなら工事を始める前にお隣へ菓子折りの1つも持ってご挨拶に行くけれど。

お菓子が欲しい訳ではない。

ご迷惑をおかけしますが、何卒、ご容赦のほどを という普通の大人の礼儀だ。

今、この瞬間も工事の音が聞こえている。

 

常識派のご夫婦だと思っていたのに、がっかりしちゃった。

 

 

ところが、全部、勘違いだった。

 

あまりひどいので、マンションのフロントに電話したところ、工事しているのはお隣の2階下の部屋だった。新しく住まれる方が業者に頼んで、リノベーションされていたのだ。うち以外の部屋からも苦情がきていたらしい。

でも、新しい住人は自分のところの工事が人さまに迷惑を掛けているなんて露知らない。

ましてや、うちのお隣さんにはあらぬ疑いをかけてしまって、誠に申し訳ない次第だ。

 

振り上げた拳の降ろし場所がない。