もと上司の夢

夢を見た。

 

わたしは30代くらいで、久しぶりに勤めていた会社を訪ねて行った。

どこかのモールの中の大きな喫茶店で、仕事はよくできるが、かなりきつい先輩女性と一緒に、生クリームがたっぷり掛かったシフォンケーキを食べようとしていた。

そこへわたしの直属の上司だったYさんが携帯にかけてきて、今から神戸支店へ行くから、後で芦屋の駅で、アンリのケーキ買って待っていてくれ という。

「何でわたしが芦屋まで行かなきゃいけないんですか」とぶーぶー文句言って、でも芦屋へ急いでいるところで目が覚めた。

 

Yさんはわたしが20代のころ、働いていた駐在席の責任者だった。

それはそれは仕事が速くて、駐在先の会社の嫌な人に「君んとこで出来ないんだったら、よそに替えてもいいんやけど」なんて無理難題、言われても、ニコニコ笑って「もう、そんなに苛めんといて下さいよ」と冗談に流して、見事にやり終える。

その代り、わたしが仕事でミスをして、悔し泣きしていると「泣いてる暇があったら、手を動かせ」と怒鳴る。くっそーと思ったけど、相手を見て怒ったり、宥めたり、人を動かすのがうまかった。

 

うちの相方と付き合っていたころ、何度か事務所にも来たので、Yさんと相方は知り合いになり、一緒に飲んだこともある。

相方を気に入ってくれ、わたしが彼に別れの手紙を出した時も、Yさんが「顔を見て話し合え」と言ってくれた。婚姻届けの保証人にもなってくれた。

 

わたしより1回り以上、上だったから、今はもう80才近いな。

年賀状のやり取りと、盆暮れのご挨拶だけで、顔を最後に見たのはいつだろう?

たぶん、このマンションに引っ越した時、一度、来てくれたから、15年前だ。

 

今、どうしてるんだろう。

携帯、持ってるのに、掛けても出ないんだよね。

なんか、気になるな。

あの夢。