呼び名

お昼に食べた得正の冷凍カレーうどんの香りがまだしてる。

NISSINが出してんだけどすごーく優秀。

得正って大阪のうどん屋さんらしいけど、行ったことはない。

行かなくってもスーパーで冷凍、買ってきておけば、いつだってカレーの香り高い牛肉と小エビ天の入った美味しいのがお家で食べられる。

 

閑話休題、あなたは周りの人たちに何んて呼ばれてますか?

家族にはパパとかお母さんとか、〇〇ちゃんかな。呼び捨てもあるね。

友だちには名字や下の名前にさんやちゃんつけて、または呼び捨てやあだ名もあるかな。

 

わたしは父には「まり」と呼び捨てで、それ以外の身内には「まりちゃん」だった。

中学以来、女子校だったのでみんなお互いに名字に「さん」つけて呼んでた。

何年か経ったら、あだ名の付いた人もいたけど、わたしはずっと「Yさん」と名字で呼ばれてた。大学でコーラス部へ入ってから、上級生には「まりちゃん」、下級生には「まりさん」と呼ばれるようになった。

社会へ出てからはずっと「Yさん」だった。

 

相方と知り合った時、彼も「Yさん」と呼んでたけど、いつの間にか「まり」になってた。

 

結婚して、わたしは彼を「あなた」と呼ぶようになった。

彼は子供の前では「おかあさん」で、二人きりだと「まり」だった。

 

もう35年くらい前、喧嘩して彼がわたしを「お前」と呼んだことがあった。

わたしはその一言で離婚しようかとさえ思った。

あの横暴な父でさえ「まり」か「君」だった。

わたしの中で「お前」というのは、相手を低く見て蔑んで使う言葉だった。

わたしの逆上の仕方を見て、彼はそれ以来、二度と「お前」とは言わなくなった。

彼は今でも兄弟や友達に「お前」を使うが、わたしや娘たちには決して使わない。

彼の育った地とわたしの育った地では、同じ関西でも文化の違いが大きかった。

しかし、それは人間性に関わってはこない。

 

初めての孫が出来たころ、「じいじ」「ばあば」という言葉がはやり出していた。

これに対して彼もわたしも違和感を感じ、できれば「もーちゃん」「まりちゃん」と呼んでほしいと長女夫婦に頼んだ。彼らは別に構わない と言ってくれた。

実は、相方の実家は全員、本名と通り名の2つずつ持っている。

彼の本名は「と〇〇〇」なんだけど、みんな通り名の「も〇〇」を使う。

だから「もーちゃん」というわけ。

 

それから、わたしも「もーちゃん」と呼ぶようになり、今はなぜか「ぷっち」とか「ぷーちゃん」とか呼んでる。特に理由はない。

 

娘たちが結婚してわたしたち二人だけになって7年。

 

相方は今もひたすら「まり」と呼ぶ。