年年歳歳
先月、久しぶりに開かれた句会が今月は投句になった。
結構、広い場所なんだけど、ビルが古くて冷房があまり利かない。
先月もかなり暑い中での句会だった。
わたしは楽しかったけれど、年嵩の方が多いので(俳句関係はほとんどそうみたいだけど)お世話をなさって下さる方が、熱中症を心配なさったのだろう。
で、投句する5句のこと。
兼題の「法師蝉」と「流燈会」はもう詠んであった。
後3句のうち2句は何日か前に詠んだものを出すことにした。
後1句。
今年のお中元で頂いた葡萄と桃、特に桃がたいそう、美味しかったので、桃の句を詠もうと思った。
途端に、ピッカーン!ときた。
高校の1、2年生の頃、Nさんのお母さんの故郷の岡山へ行ったんだ。50年前の話だよ。
田舎らしい田舎のないわたしをNさんが、他の2人の同級生と一緒にどうぞと誘ってくれたんだ。
大きな立派なお家で、周りは自然に囲まれ、海水浴場まで歩いていけた。
道々、木になっている桃をもいで持っていき、海の水で洗って皮ごと食べた。
塩味がいいアクセントになって、とっても美味しかった。
その時はNさんと同級生2人と、彼女の大学生のお兄さんが一緒だった。
そのお兄さんがカッコよくって好きだった。
なんてことが、どーっと思い出された。
で、Nさん、今はIさんだけど、に残暑お見舞いの電話して、長々と話しちゃった。
電話代、こわ-っ!
あの大きなお家はお母さんの代で継げる方がいらっしゃらなくて、お寺にお願いして使ってもらうことにしたらしい。海水浴場は埋め立て地になって、今はもうないらしい。彼女も時々、お墓参りに帰るくらいになったらしい。
「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」って言うけど、花もまた同じからずなんだな。
何だか、ね。