「ふふふ」と言わせて
コロナにも罹らず、コロナ離婚ともならず、何とか相方と2人、平和に暮らしていられるのは、ありがたいことだ。
新型肺炎の方は、きのう書いたように、出来ることはしているつもりだ。出来ないことは出来ないから。
コロナ離婚の方はやはり、これまでの相方との長い道のりがものを言う。
どんな夫婦だって、いいことばかりじゃなかったはずだ。
喧嘩だって2度や3度くらい、あっただろう。ない夫婦もあるらしいが。
相方とわたしはこの40年の間、100回や200回は喧嘩したろう。
それも大きなものは、だ。
さっきお昼ご飯食べた時も、相方が機嫌の悪い顔でつっけんどんなものの言い方するので、カチンときたけど、お素麺と一緒に飲み込んだ。
彼だってご飯食べながらテレビ見てるのに、わたしが喋りかけたり、質問したりするので煩わしく思っても、黙って我慢すること、あるだろう。
そういうのがお互い、お腹に溜まっちゃうと、ちょっとしたことで喧嘩になってしまう。
わたしはそういう時は徹底的に話し合いたい方なのに、彼は「頭、冷やして来る」と言って出かけていく。結局は帰ってから話し合いをするんだけど。
もう、この十数年も「頭、冷やし」に行ってない。
今「ふふふ」と言ってられるのは、この何ヶ月かの間はわたしのお腹の中に余り、溜まってないということなんだ。
彼の歯茎のお薬はもうお終いになり、痛みは治まったようだが、依然として固いものは食べにくそうだ。だから普段でも人相よくないのに、ますます怖い顔になる。しゃべらない人が、ますます無口になる。
こういう体調の悪さも、ドカンとくることの原因になり得る。
もし、彼がそういう理由でドカンときたら、わたしは何も悪いこと、してないのに八つ当たりされたことになる。
そうなると、しつこいわたしは理屈を捏ね、余計に彼を追いこむ。
で、喧嘩は長期化してしまう。
そうならないために、喧嘩の種は早いうちに摘み取ってしまう。
カチンときても、流せるものなら流し、忘れ去る。
ダメならその時に「どうしてそういう言い方、するの」と原因を聞いてしまう。
小競り合いくらいで終えてしまった方が後々のためになる。
長い結婚生活の間に学んだ。
それでも、喧嘩になることもある。
自分が正しいと思っても「ごめんね。不愉快な思い、させちゃって」と言える賢い女にならないとね。
無理だなあ。
残念。