ライブハウスと安定剤

昨夕、2ヶ月に一度、訪れる心療内科の北村先生にこの数日の不安感の相談に行った。

 

ここんところ気になるので、ニュースやネットの記事でコロナの事ばかり調べていた。2週間ほど前に寒気がして、その後少し熱いように感じたので、体温計で測ってみた。35、1℃。わたしの平熱は低い。35、5℃くらい。それより低いことも多々ある。で、ああ熱はない、大丈夫と思った。

それが3日前の夜、また熱いなと思い測ったら36、1あった。わたし的には前より1度も上がったので、もしかしてもしかするなんて考えたら、心臓パクパク、胃はぐつぐつってなっちゃった。でもまあ、寝る頃には35、8くらいになってたので、導眠剤飲んで寝た。

わたしは外出から帰ったら、まず手を洗いアルコール消毒して、わたしが触った所も触らなかった所もアルコールで拭いて回る。ただ、相方は大雑把で、わたしが留守の間に帰宅した時、どの程度アルコール消毒してるかわからない。不安ちゃあ不安。

それやこれやで丁度、導眠剤もなくなりかけてたので、いそいそと先生に会いに行った。

 

先生とは7、8年のお付き合い。認知症の初めころ、母は夢と現実がごっちゃになり出した。早朝に電話が掛かり、取ると「何てこと、してくれたのよ」と母が怒鳴った。それから1日に何度も電話が掛かるようになって、電話恐怖症から不安で眠れなくなった。それで先生の所へ通い出したのだ。「まずは眠ることが一番だから、導眠剤を試してみましょう」

先生は77才で白髪のほっそりとしたやさしげな物言いをなさる方。わたしのこの7年間を2ヶ月ごとにチェックし記録してきて下さってる。

 

昨日もわたしが診察室に入ると、「導眠剤やね」とおっしゃった。

でもわたしは「コロナ恐怖症みたいになっちゃいました」と話をした。先生はいつもと同じようにニコニコとわたしの話を聞いて下さり「大阪でも患者の数が増えたね」と聞きたくない事をおっしゃる。「あのデスクがね」「はあ?」「いや、違うな。何だったかな。ああ、デスコ、いや違う、ディスコか」「せんせ、ライブハウスでしょ」「ああ、ライブハウスというのか」「もおー、しっかりして下さいよ」「ぼくも週2回、ここへ来るだけで精一杯なんや」とおっしゃっる。でも、目の奥が笑っていた。以前にいただいた精神安定剤はまだ使ったことがなかったので、もう一度使い方を説明していただいて帰ってきた。

 

相方に「先生がこんなこと、言わはったのよ」とか言いつつ、夕食のシーザーサラダを作り、山盛り食べて、アルコールも少々(?)飲んだ。先生は「アルコール飲むんだったら、飲み終わってすぐ、安定剤のんでください」とおっしゃってた。間を開けると肝臓の働きがどうとかで、薬が効かなくなるらしい。体温測ったら、35、8℃。もう、薬はいいか。夜、久しぶりに俳句、詠めたし。

 

精神安定剤より先生の方がよく効く。