文化的な午後
相方は昨日、ソフトボールの友人たちに頼まれ、玉造のあたりへ車で送り迎えした。
彼らはよそのリーグに属する人たちで、そのリーグの監督やキャプテンたちの忘年会があったのだ。
昨日は大阪マラソンの日で交通規制があり、30分で着く予定が1時間以上かかったらしい。
それから、会が終わるまでの2時間ばかり、彼は1人で玉造の町で何してたんだろう。
パチンコもしないが、読書もしない。運転手じゃ飲むわけにもいかないし。気になって訊いてみた。
「地下鉄で梅田にでも出ようかと思って歩いてたら、真田山神社と標識が出てたので行ってみたんや。お賽銭入れて、手、合わせて、幸村の像見た。横に抜け穴があった。写真に撮った。あとはぶらぶら散歩して、缶コーヒー買って飲んで、車ん中でうつらうつらしてたら、あいつらはご機嫌さんで戻ってきよった」
で、帰りは30分で無事着いた。
昨日の彼のこの行動はわたしにとって非常に衝撃的であった。
飲み食いとソフトボールにしか興味がないと思っていたのだ。
缶コーヒー代とお賽銭代だけで、文化的な午後を過ごしてきたのだ。
いつもわたしに合わせてしぶしぶ一緒に美術館や映画館へ行ってくれていると思ってた。
自主的に神社を見てみようなんて。
40年近く、付き合ってきてても、まだ知らない相方がいる。
面白い。