父と娘

今日は仲田君の美容室の日。またもや彼はサンダルに靴下。

髪をしてもらいながら、いつものように沢山おしゃべりをした。

彼はサーファーなのだが、今日は特に真っ黒けだった。お嬢ちゃんが2人いる。夏休みの間は、月曜のお休みに彼女たちを車に乗っけて、色んな所へ行ったらしい。彼女たちのリクエストはやはり海が多かったそうだ。瀬戸内海、日本海、太平洋。夜のうちから車を走らせ、彼女たちを楽しませ、彼もそんな彼女たちを見て楽しむ。奥さんは月曜はお仕事なので参加できないが、ずいぶん安心だろうな。お父さん大好きの娘たちと娘と遊ぶのが大好きなお父さん。

 

いつから日本の父親は変わったのだろう。わたしの父は戦後の日本を支えた立派なサラリーマンだった。頭脳明晰で真面目で、融通は利かないが信頼の置けることに間違いない。だが、娘の父としては最低だった。わたしの性格が父に似ていたせいもあろうが、父には疎まれた。弟を舐めるように可愛がり、わたしには手を上げた。

わたしは他の父親を知らないが、相方の父は男子3人の後に生まれた女の子、つまりわたしの義理の妹、をこれまた舐めるように可愛がった。息子を可愛がるよりは、まあよく聞く話だ。

で、相方だ。彼は亡くなった2番目の娘を入れて、3人の娘の父親だ。彼にとってどの子も大事な娘だろう。しかし、一番上の娘と彼との間には誰も入り込めない、強い絆がある。

わたしも下の娘も、彼らの味わった辛さ、苦しみは想像するしかない。

 

仲田君は、娘さんたちの二学期がもう始まっていた昨日の月曜日、いつもの和歌山にサーフィンに行った。

娘さんたちとの海とは違った海がそこにはあったのだろう。