ムクドリ後日談
例の近所の交差点の木をねぐらにしていたムクドリたちのその後である。
3本の木は1メートル位のところでまず、切られた。
それから根っこから抜かれ、土は平らに均された。まだ何も植わっていない。
ムクドリたちは夕方になると、2番人気だった南東の木があった場所の近くに立っている電柱から、東へ続く電線にぎっしりとまっている。5本目の電柱までだ。
1番人気だった北東の木があった場所のあたりには残念ながら電柱はない。それでもそのほんの5,6メートル東に電柱はちゃんとあり、電線も東へのびている。今、ムクドリたちがとまっている電線の、道を隔てた向かい側だ。しかし、あまりとまっている様子がない。鳥たちがいない昼間でもとまっているかいないか、すぐわかる。道路の南側の歩道には彼らの白い糞の跡がびっしり、電線の影のように真っすぐ付いているからだ。
何故だ。今度はなぜ南東の電線なんだ。
またもや、ムクドリは南東の電柱に近い場所にとまろうと争奪戦をしている。
できるだけ角の電柱に近い電線の上にとまることがステータスシンボルであるかのように。
彼らには彼らなりの理由があるはずなのだが、人間のわたしには理解不能。
この数日、ひどい雨はないが、これから先、雨や雪の夜は葉っぱのない電線でどうするつもりなんだろう。
不可解なムクドリのおかげで、要らぬ心配ごとが増えちゃった。