給料袋
今日は66回目の誕生日だ。
今晩は相方と2人で例のちょっと上等なお店でお祝いする予定。
母の話によると、わたしは初めての子だったのもあり難産だったらしい。で、明け方生まれたらしい。それが10月25日だった。
毎年、誕生日の度に母が言っていた。
「もう一日後だったらよかったのに」
当時、給料日は大体どこの会社も25日で、父は袋に入った給料を家へ持って帰り、生活費を母に渡し、小遣いを取り、残りは郵便局か銀行に入れていたんだろう。
だから25日の夜にわたしの誕生日を祝おうとすると、母は前々から少し余分に残るように工夫しなければならなかった、ようだ。
バースデイケーキにロウソクを年の数立てて、それを吹き消す。あれは何だかうれしかった。小学校6年頃までだったかな。
わたしが働き出したころの給料は振り込みになっていて、ペロンとした明細書が渡されるだけ。お金は必要に応じて引き出した。それでもやはり給料日は25日だったなぁ。
そう言えば相方の働いていた彼の実家の鉄工所は、最後まで25日手渡しの給料だった。なんだか給料袋が懐かしい。