今日、旅のお土産を持って久しぶりに母に会いに行った。

母はこの夏、少し太ってふっくらしている。

でも表情は暗く、認知症が進んでいるようだった。

元は楚々とした美女で明るくて冗談をいう人だったのに、見ていてつらい。

それでも足元が悪い以外、身体はいたって健康。

定期的に血液検査をしてもらっているが、異常なし。

2,3日前に美容師さんが来てくれて、白髪をショートにしてもらっていた。

「ママ、ショートヘア、よく似合ってるよ」と言うと、嬉しそうに笑った。今日の笑顔はこれだけ。

一緒にお茶を飲んで、母の妹にあたる叔母と相方と4人でおしゃべりをした。

母は「このごろ、わたし、脚がひょろひょろする。なんでやろ」と言った。わたしはその度に大きな声で「歳だからしょうがないよ。娘のわたしだって座骨神経痛なんだから」この会話を今日は4,5回したかな。毎日、電話で同じセリフを聞いているけど。

来年90歳になる。卒寿のお祝いはまた、華やかな明るい色の花籠にしよう。

彼女にとってもよく合う。

その日は一日、笑顔で過ごそうね。