サンダルに靴下

昨日は月一の美容室の日だった。

いつものように髪をしてもらいながら楽しくおしゃべりをした。

彼の恰好は白のたっぷりサイズのTシャツにダークグレイの膝下までのショートパンツ、裾にダーツが入ってすぼまっている。髪は耳のラインまで刈り上げ、てっぺん辺りの毛と前髪は背中まであるのを一つにまとめ、先をくるっと輪にしてもう一度ゴムでまとめている。要するに出来そこないのちょんまげみたいなスタイル。

それがサーフィンで日焼けした180センチ近い長身によく似合う。

足元を見てびっくりした。白の皮のサンダルだが、かかとに引っ掛ける所がない、スリッパみたいな形だった。それに茶系の幾何学模様が入った短めの靴下を履いていた。

「サンダルに靴下ってあり?」「うちの奥さんにも同じこと、聴かれました。かかとがあれば靴下、履かないんですけど、ないから、あり、なんです。ファッションです。それに素足にスリッパだけではお客さんに失礼だと思いますし」

そのラフな格好で今さら、客に失礼もないと思うが、彼の中には歴然としたルールがあるのだろう。

 

彼はわたしのファッション指南役だ。取り入れられることは取り入れたい。

でもねぇ。まずあのすらりとした身体つきは真似しようがない。