そういう人
今日はかなり迷ったが、中田君のHONUへ行った。
結構、大きなスペースに鏡と椅子が4人分ある所へ客1人、美容師1人だから大丈夫だろうと勇気を出して行った。
行きの電車はまだ空いていたので一安心。(帰りも大丈夫だった)
髪をしてもらいながら、また話をした。
彼の上のお嬢さんもうちのRと同じく、今度高校へ入学だ。
彼は、高校どこでもいいし、行かなくてもいい、専門学校でも、就職でも好きにしろと言ってたが、結局、公立高校に合格されたそう。
それでひょいと思いついて彼に質問した。
「ねえ、あなた、人生で後悔してることある?」
ちょっと間があって、ニッと笑い、
「建築は面白そうでやって見たかったですね」と言った。
そういえば、彼は高校を中退して美容学校へ行ったけれど、建築や設計の勉強もしたかったと言ってたなぁ。
でも、彼の顔に「満足」と書いてあった。
「後悔、ないんでしょ?」
「ありませんね」
そういう人もいるんだ。
お母さんは教育熱心な方で、学校へ行かずに映画館に行ってた息子をさぞ心配なさっただろうと思う。
でも、今は彼を誇りに思ってらっしゃるんじゃないかしら。
山奥に二人だけで住んでいる両親を、彼は月に2回は訪ね、買い物や庭の手入れを手伝っている。彼はおしゃれで、絵の上手なお父さんが大好きなのだ。
いい息子だ。
で、いい父。
いい夫かどうかは知らないが、奥さんに甘えてるらしい。
現状に充足してる。
そういう人もいるんだ。