QUEEN
「ボヘミアン ラプソディー」が封切られてどれ位経つのか。
わたしが持っているクイーンのCDは「メイド イン ヘブン」のみである。
クイーンの最後のCDで、フレディが亡くなって4年以上してから発売された。亡くなる前のセッションで作られた曲が5曲、それ以前に発表されたものを再アレンジした曲が6曲。いずれも暗い歌詞が多いのに、妙に明るく澄んで、時には楽し気でさえある。
わたしはロックが好きだが、ロックのコンサートに行ったのは20年以上前のボン ジョビだけ。2時間以上立ちっぱなしの動き続け、叫び続けはさすがにきつかったが、ものすごく楽しかった。やはり音楽は、いや音楽も生がいい。
近頃はコンサートに行かなくなった。一緒に行く人がいなくなったのと、チケットを取って、当日出かけて行ってというのが億劫になったのだ。
だから、CDを聴く。生には敵いっこないが、お手軽だ。例のCDラジオを水屋箪笥の上に置いて。
クイーンの歌詞はいかにもの、生ものっぽい、ロックっぽい、土臭いやつだ。メロディーはのりと勢いはいいが、厚みに欠ける。ビリー ジョエルのニューヨークのお洒落な歌詞やジャジーなメロディーとは比べ物にならない。
しかし、フレディのあの命がけ感、魂を揺さぶる感は誰にも負けない。
彼の人生と彼の作品は昔のレコードの裏表だ。ぴったりくっついていて、どちらからも彼の声が聞こえる。
イギリスという国はすごいバンドを産む国だ。