結果 

昨日、16日と18日の句会の結果を書くつもりだったのだが、18日の疲れが残り、午前中は横になっていた。

午後もだらだら過ごし、晩御飯も作る気力が出ず、スーパーのお弁当買って済ませてしまった。相方には「ゴメンね。明日はきっと作るから」と謝った。

 

さて、今日も寝不足だが、身体はまだましなので、句会の結果をお知らせする。

 

16日のH句会は5句出し、兼題は「アカシヤの花」と「草笛」、主宰の並選3と副主宰であるわたしの先生の並選2で、うち1句はお二人の並選がかぶった。

 

まず、かぶった句から。

兼題2句は用意してあったから、出句まで1時間半の間に3句作ればいい。

普段なら、みなさんが持ってきて下さった嘱目の植物や写真などを全部見てみて、その中でも気になるいくつかを何度も見たり触ったりし、徐々に3つに絞ってゆく。それらから何かを感じ取る、というより、あちらの方から何かを訴えかけてくれるのを聞いて、それを句の形にまとめていた。時間にもゆとりがあった。

でも、16日はまだわたし自身の調子が悪かったせいだろう。嘱目の芍薬がとても綺麗な色で、小ぶりだが花弁の数が多くてその重なりも興味深かったのに、集中力に掛けたのか、なかなか句の容に治まってくれなかった。

残り時間5分くらいで無理矢理、句にした。

芍薬の花幾重にもなほピンク

芍薬」は初夏の季語。お二人の選がいただけるとは思いもしなかった。

 

2句目は主宰が並選を下さった句。

アカシヤの花咲く実家売りに出し

兼題の「アカシヤの花」も初夏の季語。母が亡くなり、住んでいた家を売ることになった。毎年、花を咲かせていたのはアカシヤではなかったが、こういう創作上の嘘はOKなのだ。でも、季語が軽んじられている感じがするのでよろしくないな。

 

3句目も主宰の並選。

独り身の叔母の草笛高く低く

これも兼題で「草笛」は夏の季語。父の妹だった叔母は結核で生涯独身だった。彼女が吹く草笛は寂し気で、今も耳に残っている。

 

4句目は先生の並選を頂いた句。

ゆすらの実みんな似てゐてみな違ひ

「ゆすらの実」は当日、生まれて初めて見た植物の実で、1センチ前後の赤っぽい実が細い枝にびっしりなっていた。仲夏の季語で「山桜桃の実」「山桜桃(ゆすらうめ)」「ゆすら」とある。この句も締め切りぎりぎりで何とか形にした。

 

選に漏れたが、嘱目としてテーブルの上にあった朝顔の種を晩春の季語の「種蒔(たねまき)」として詠んだ句。

何色が咲くか楽しみ種を蒔く

これは主宰方の選には漏れたが、互選で5人もの方に選んでいただいた。

で、これこそ締めの1分前に書いて出した句だった。

難産だったので、ちょっと嬉しかった。

 

今から遅めのお昼にするので、18日のN俳句教室の結果は、午後に元気があったら書きます。

 

今、2時過ぎ。3時から買い物に行くことになっているので、大急ぎで18日のN俳句教室の結果を書こう。

 

N俳句教室は5句出しで兼題は「豆飯」と「中」(これは季語ではない)。

先生の特選1,並選4。わたしにしては上出来だ。

 

まず、特選をいただいた句。

聖五月小箱の中の臍の緒よ

「聖五月」が初夏の季語。5月はカトリックでは聖母月、マリア様の月だ。

先日、引き出しの整理をしていたら、奥の隅に小箱を見つけた。娘の臍の緒だった。

出産は長く痛く苦しかった。でも、看護師さんに「安産でしたよ」と言われ、これで安産なら、難産の方々はどんなに苦しまれるのかと思った。母はみな、偉大だ。

 

2句目。ここからは並選を頂いた4句。

あたりまへの日のありがたさ豆ごはん

「豆飯」は初夏の季語。歳時記の例句に「豆ごはん」も季語として使われている。

この半年ばかり色々あって、心身共に弱ってしまったわたしの、本当の本当の気持ちだ。

 

3句目。

パトカーのサイレン止まず走り梅雨

「迎え梅雨」の傍題で、初夏の季語。近所に区の警察署が移転してきたので、パトカーのサイレンを聞かない日はない。鬱陶しい。

 

4句目。

あめんぼの心はどこに脚ばかり

「水馬(あめんぼ)」は夏の季語。あめんぼうも悩むこと、あるのかな、楽ちんそうでいいなあ って思った。

 

5句目。

黒南風やここしかなくて帰る家

黒南風(くろはえ)は仲夏の季語。暗く陰鬱な梅雨空の時期に吹く南風のこと。

1か月ほど前、精神状態が最悪だった頃、そんなわたしをほったらかして、相方が朝からソフトボールへ行って、その後の飲み会も行ったらしく、午後3時になっても帰ってこない日があった。わたしが鬱陶しくって、一緒にいるのが辛かったのだろう。

その時、わたしは見捨てられたと思った。嫌われたんだと思った。

わたしはここにいる権利がない と思ってしまった。

電車に乗って街へ出た。何の当てもなく歩いていたら、男物のパジャマが目に入った。古くなったのを買い換えなきゃ と思っていた。で、それを買い、ぶらぶらしたが、家には帰れなかった。でも、足は自然と駅に向き、電車に乗った。5時半ごろ、電車の中でLINEが入った。彼からだった。「帰って来たよ。今、どこ?」「電車」「早く帰っておいで」

家に入り、彼に聞いた。「わたし、ここにいてもいいの?」「あたりまえやろ」「ごめんね、精神的に弱くて、あなた、鬱陶しくっていやでしょ」と言って泣いた。

彼は椅子から立ち上がり、わたしをぎゅっと抱きしめてくれた。

その時の句だ。

 

以上が最近のわたしの句会の結果である。

長すぎたね。

すみません。