篠井英介
先日、NHK俳句を見ていた。
ゲストは篠井英介という俳優さんだった。
わたしには悪役でしょっちゅう見かける方としか認識がなかった。
その日の兼題が浴衣で、彼は小粋な浴衣を慣れたふうに着ていた。
彼は俳優であると同時に藤間流師範の舞踊家でもあったと知った。
俳句もお上手だった。
何より驚いたのは彼の顔だった。
いつもと同じように横分けにした髪、キュッとした眉、二重の目、きっちり結ばれた口。
なのに、全然違う人だった。
知的で穏やかな目をし、口元にはゆったりとした笑みが浮かんでいた。
俳優なんだ とつくづく感じいった。
これが彼の素の顔で、いつもテレビで見る顔はもちろん、演技なんだ。
いや、今もテレビカメラの前にいるのだから、篠井英介という俳優を演じているのかも知れない。
本来、舞台演劇の女形として活躍なさっているらしい。
一度、彼がいい人を演じてるドラマを見てみたい。
普段の悪役と180度違う役をしてほしい。
きっと素敵だと思う。
今はモデルやタレント、歌手にお笑いの人たちがドラマに出ている。
もちろん、お上手な方もたくさんいる。
でも、中には名前が売れているから という理由で役をもらっている人もいる。
篠井英介のような本物の俳優さんのいろんな役を見てみたいと思う。