ご馳走様でした

昨日、半日かけて又吉直樹の「火花」を読んだ。

俳句の本以外の本、読んだの、いつ以来だろう。10年以上、経つかも。

 

きっかけはブログ友達のくーさんが、たーくさん本を読む方で、いろいろ読んでは感想を書かれたり、分析なさったりされる。

概ね、むず過ぎてわたしには理解出来そうもない本ばかりだった。

 

1月20日に取り上げられたのは、又吉直樹の「火花」だった。

へそ曲がりのわたしは昔から賞をお取りになるようなご立派な文学は避けて通っていた。三島の「金閣寺」も川端の「雪国」(これはノーベル賞だからもっとご立派)も村上の「ノルウェイの森」(あら、失礼。間違えましたわね。ワザとでは御座いませんわ)も読んでない。

でも、くーさんは「近年の芥川賞を見る限り、なんだか難しい先端医療技術のような態があって読み手を選ぶ」作品たちの中、「火花」は「涙がでるほど、哀しくて笑ってしま」うような「心に残る秀作」だとおっしゃった。

これなら、わたしにも理解できて楽しめるだろうと、ブックオフで探して300円で買った。(100円の分はなかった)

 

で、半日かけた結果なんだけど。

残念ながらわたしには合わなかった。

 

まず、最初の2,3ページの読点がやたら少なくて、1文が長い。わたしの記憶力では主語がなんだったか、覚えきれず、何度も何度も読み返して、やっと文章の意味が理解できるという体たらくだった。

メインキャラクターの2人はクッキリと描かれているし、内容も理解できる。かなり読み進んでから、ようやく「ああ、火花ってこれか」って気付いた。でも、何故「火花」でなければならなかったのか、未だに分かんないけど。

終盤の閉め様が、ここまで読んで、付き合って来たのに、こんな極端で陳腐な閉め方すんの ってちょっとイラッときた。

芥川賞を取った作品はほとんど読んでないから分らないけど、こういうのが芥川賞受賞作品なのか。

 

で、賞をお取りになった先生方が芥川龍之介へお手紙を書くのはいつものことなんだろうか。それとも又吉先生だけ?

少なくとも文庫本の「火花」の後ろには、麗麗しく「芥川龍之介への手紙」が付いてたよ。これも、わたしにはない方が良かったように思えるんだけど。

 

くーさん、すみません。

せっかく紹介して下さった本を悪しざまに言っちゃって。

 

何だかんだ言いながら「火花」楽しませてもらいましたけど。

相方がソフトボールの仲間と焼肉に行っちゃったので、晩はピザ取って、右手にはピザかビールを、左手には本を持って、にたにた笑いながら夕食としました。

 

全学連なんて入ってはいなかったけど、未だに反体制派っぽくって、賞を取ったというだけで「火花」を敵視しちゃってるのかも。

 

ご馳走様でした。