宮部みゆき

昨日、ブログ書き終えて、俳句のノートを開けたのだけれど、気分が乗らなくて、先日BOOK OFFで買った宮部みゆきの「お文の影」を読み出した。

もしかしたら前に読んだことある本かな と探り探り読んでいった。

でも直ぐ、そんなこと、どうでもよくなった。

もう、心、掴まれてしまって、先へ先へとページをめくった。

5時半に相方が腹減った と言うまで、リビングの床に寝っ転がったり、椅子に座って、ひたすら読んだ。

 

この本は宮部みゆきお得意の江戸怪異譚集で短編6編で成っている。

晩ご飯を済ませて、いつもなら録画したテレビを見る時間だが、また本へ戻った。

11時ごろに5編目まで読み終えた。

今日はここまでとお風呂へ入り、上がって録画の「剣客商売」を見た。

12時過ぎとなった。

 

気になって仕方ない。

結局、また本を読み出した。

半時間近くで読み終え、ため息をついた。

終わっちゃったよ。明日に残しときゃよかった と。

 

何という才能だろう。

人間も妖怪も場所も物も空気も、すべて実在感がある。

特に子供の描き方。宮部はどの子も、たとえ霊となった子であっても、愛情を込めて書いている。

6作、どれも素晴らしいんだが、やはり文庫のタイトルになっている「お文(ふみ)の影」が短いが濃い話で、ぐっときた。

この「お文の影」って題、もうちょっと違う題にできなかったのかな。

そっけなさすぎるように思うが、まあ、どの作品もあっさりした題ばかりだから、作者の好みなんだろう。

 

1つだけ残念なこと。

最後にくっついてる解説、南條武則って作家が書いたらしいけど、あんな浅い解説、ない方がよかったと思う。

 

けど、あー、余は満足じゃ!