K.N.さんのこと

昨日、ブログを書いた後、その前の日、つまり17日の木曜日にいただいた句集を読み始めた。

わたしより丁度20才年上の方が春に体調の理由でクラスをお辞めになった。そのK.N.さんが半年ぶりにお見えになって、皆さんへご自分の新しくお出しになった句集を渡された。

わたしは句集はあまり読んだことがなく、今までほかの方にいただいた句集も初めの2,3ページ読んだら後は斜めに読んでお蔵入りだった。

 

昨日は読み出したら1ページ目から鷲摑みにされ、広辞苑や歳時記を引きつつ夕方までかかって読んだ。途中でパールマンのバッハを掛けた。彼女の句はバッハに似合っているように思えたから。

何と美しく何と静謐な世界。

約2年、彼女と一緒のクラスにいたのに、単にきれいな句を詠む方としか認識できてなかった。余りにも未熟だったわたし。

ようやく彼女の17文字の内外に存在するゆとり、大きさ、奥深さが少し見えるようになった。

声高に自己主張するわたしの句などより、彼女の句には彼女自身がもっと大きく存在している。静かに確かに。

 

他の方が「これからも俳句は続けられて、云々」と言われた時に「もう、俳句はこれくらいで。まだ、他にしたいことがたくさんありますから」と答えられた。

 

わたしも20年後、彼女のような80代になりたい。

でも、無理だろな。ふぅ。