ピアノ

昨夜、寝る前用に録画している番組から、NHKBSの「外出自粛の夜に オーケストラ 孤独のアンサンブル」をベッドで見た。

何人かの日本人の演奏家たちが自宅で演奏しているのを自撮りし、NHKがそれをまとめたものだ。演奏者はみな、一流のオーケストラの主要メンバーで、実力のある方々だ。いつも沢山の聴衆の前でオケの一員として演奏されている。今は自宅で練習をしたり、普段出来ないことをしたりして、過ごしてらっしゃる。

みなさん、いい音を出してらっしゃった。

でもね、やっぱり1人じゃアンサンブルにはならない。もともと、ensemble ってフランス語で「一緒に」ってことでしょ。「孤独のアンサンブル」って敢えてつけたタイトルだって分かってるけど、演奏者の孤独感、心もとなさが音に滲んでて、到底、アンサンブルとは呼べなかった。

それだけオーケストラって大きな家族みたいなところがあるんだな とも思った。

 

ピアノは基本、ピアノだけで演奏する。ピアノ三重奏はバイオリンとチェロ、協奏曲はオーケストラとの共演だが、オケのメンバーではない。ピアノ(パイプオルガンなんかもそうだけど)って何オクターブも音域があって、10本の指で同時に10音、出せる。自己充足できる。だからこそ孤独な楽器なんだ。

 

ピアノみたいな人、いるよね。自己充足できてるみたいに見える人。

意外と寂しいのかもしれないな。