食レポ

本当はものすごく書きたいことがある。

私自身は書いたらスッとする。

でも不快に思われたり、ご迷惑をおかけしてしまう方がいるかも知れない。

だから泣く泣く諦める。

 

さて、では本日のお話はテレビの食レポ。美味しい食べ物を食べて、その味を見ている視聴者に伝えるお仕事。アナウンサーやタレントさんたちがいろいろなものを食べて、その人なりの言葉で美味しさを表現する。

わたしたちの五感のうち、映像で伝えられるのは「視」と「聴」だけ。「臭」「味」「触」は無理。そこをどれだけ上手く伝えられるかが食レポの鍵だ。

どんな感じのにおいがするのか、味噌味なのか酸っぱいのか、舌を焼く程熱いのか。できるだけの言葉と表情で表現する。難しいよね。

まして、わたしたちにあまりなじみのない食べ物は余計に難しいと思う。

難しいとは思うけど、やる以上はアナウンサーであれタレントであれテレビに出ている人は、プロとして言葉と表情を駆使して最善を尽くしてほしい。

近頃、気になるのは「甘い」と「贅沢」という言葉。

採りたての野菜をかじって一言「あまーい」。新鮮であることをアピールしようとしているんだろうが、この1,2年、いったい何百、何千人のレポーターが「甘い」を使ったか。他の表現方法を考えてほしい。

同じく、今釣った魚を港かどこかですぐに捌いて刺身にする。「さっきまで泳いでいた魚ですよ。これは贅沢」本当にそれって贅沢なことなの。しばらく冷蔵庫で冷やして締めた魚をきれいなお店でいただく方が「贅沢」なんじゃない?

「甘い」と「贅沢」にはべたべたに手垢がついてますよ。

そんな言葉を使うくらいなら「おいしい」と言って本当においしそうに食べるだけの方がいいと思うんだけど。