「スローな武士にしてくれ」

また「スローな武士にしてくれ」の録画、見ちゃった。

何がそんなにいいのか、自分でも分からない。

 

先週の金曜日の夜10時から放送されたんだけど、これは去年の3月に放送されたやつだ。そん時もいいなと思って録画して何度も見た。

今回のは再放送か再々放送だと思うけど、何度見てもいいのよねえ。

ストーリーは「最新のハイテク機材でこてこての時代劇を撮る」ドタバタだ。

 

主役の内野聖陽君もライバル役の中村獅童君もいい。東京のNHKからやってきた派遣員役の、今を時めく柄本祐君ももちろん、いい。

でも何より、京都撮影所で長年、時代劇を撮ってきた所長役が伊武雅刀、監督役が石橋蓮司、撮影技師、つまりカメラマン役が本田博太郎、この3人が素晴らしい。

みなさん関東出身者なのに京都弁も流暢で、顔のシワをちょいと動かすだけで演技なさる。すごーい!

 

それからハリウッドでも使われているといういわゆる最先端技術の撮影道具。

番組のタイトルのシーンでも使われている内野君が吊るしたパンパンの水枕を居合で切る映像。ハイスピードカメラで撮ってスローで見ると、水しぶきの飛び散る様が妖しくも美しい。ほかの技術もすばらしい。それらを使って撮影しているシーンも映し出されるのだが、ドローンには重いカメラは付けられないとか、ハイスピードカメラはすごく重たくて体力が必要とか、不便な点もあるみたい。きっとこれらの機材も小型軽量化されていくんだろう なんて普段、考えないことまで考えちゃった。

 

テーマソングの南佳孝の「スローなブギにしてくれ」も懐かしい。1981年の曲だったらしい。当時、わたしは相方とのお付き合いをどうするべきか悩んでいたころで、音楽もろくに耳に入らなかった。でも、曲の初めの「うぉんちゅー」はかすかに覚えている。

 

衰退しつつあると思われる時代劇。古くて型に嵌っていると思われる時代劇。

意外と最新の技術とも相性がいいみたい。

 

でもね、「鬼平」は中村吉右衛門で、「剣客商売」は藤田まことじゃないと。

 

いやいや、分からない。殺陣の上手い若手が出てくれば、ハイテク機材使った、面白くて新しい時代劇が出来るかもしれない。

 

楽しみに待っていよう。