馬齢

昔、読んだアメリカ人随筆家の随筆集の第1番目に年齢の話がある。

彼はある日、ジェームズ ボンド役の役者が自分より若い人になったことを知り、自分自身の歳が上がってきていることを思い知らされた と書いていた。

わたしは子供のころ、お相撲さんは大きくて強いおじさんだと思っていた。北の湖横綱になって、花のニッパチと呼ばれて初めて、えーっ!あの横綱がわたしと同い年!と驚愕した覚えがある。

 

天皇の即位の日」の5月1日と「即位礼正殿の儀の行われる日」の10月22日が今年に限り国民の祝日である。新しい天皇はわたしより7歳も下でいらっしゃる。

背負われた責任の重さを思うと、何と雄々しいことよ と痛み入る。

 

わたしは自分が如何にのそのそと、ヘロヘロと馬齢を重ねてきたかと思うと、恥ずかしい限りである。

なのに、今月のお誕生日には何をしてもらおうかなどと考えている不埒な人間である。