タコ焼き
相方は朝から彼が監督するNYチームの練習試合で山のような荷物を車に積んで出かけ、1時過ぎに1度帰ってきてシャワーを浴びて、シロちゃんというお好み焼き屋さんへ行った。他のメンバーは先に行って飲んでる。
シロちゃんはわたしが以前住んでた家の近くにあり、わたしより年上の奥さんが1人でお好み焼きや焼きそばなどを鉄板でざっと焼いてくれる。わたしがバレーボールしてたころ、行ってた店だ。自宅の玄関を店に改築して40年ほどやっている。
何しろ安い。瓶ビールも原価プラス10円。今もそうだという。
毎日はしんどくてできなくなったそうで、今日もメンバーの誰かが予約を入れてくれてたはずだ。
わたしはあそこのタコ焼きが好きだった。
タコはもちろん、干しエビが入ってて、タコ焼き器の鉄板へジュンとお醤油を垂らしてくれる。これが香ばしくって美味しかった。
相方がコロナのワクチン接種を6月、7月と受けに行った病院がシロちゃんの近くだった。帰りにシロちゃんでタコ焼き買ってきて と相方に頼んでおいたら、ちゃんと袋をぶら下げて帰ってきた。
喜んで開けて1個、食べた。
なんか変だ。
タコが入ってない。
「奥さんがタコが高くて商売にならへんから、イカ、かわりに入れてるって言ってはった」
そうか。
いつかタコの値段が元に戻って、あのタコ焼きが食べられますように。