ミッちゃん

相方の地元では「↑ミッちゃん」ではなく「ミッ↑ちゃん」と後ろ側を上げる呼び方をする。

ミッちゃんは相方の小学校、中学校の同級生で、相方のことをいまだに「M××」と呼び捨てにする。子供の時からしっかりした女の子だったそうで、今も小柄だけどパワフルな女性だ。ご主人も、中学は相方や彼女と一緒だったらしいけど、彼女とは大人になってからお付き合いし始めたそう。

一度わたしも一緒に、4人で飲みに行ったことがある。

彼女はわたしに気を使ってくれて、かえってわたしが申し訳なく思うくらいだった。

それでも、わたしの前でも相方を呼び捨てにする。

相方はミッちゃんのことはミッちゃんと呼ぶが、ご主人のことは下の名前で呼び捨て。

ご主人も相方を呼び捨てにする。

面白いなあ。

蛮カラな気風の地なのだ。

 

わたしは女子校育ちだから、彼らのやり取りが珍しく興味深かった。

わたしのことはさすがに「まりさん」と呼んでくださったけど。

 

先日、相方にミッちゃんからLINEの友達の一斉メールで、ワクチン接種どうなってるって言ってきた。彼はすぐに「予約できました」と返事を打ってた。

昨日、ミッちゃんが近所に用事に来てるんだけど、お茶でも飲まないかと連絡があり、相方はほいほいと出て行った。

小一時間ほどで戻ってきた。

「彼女、元気だった?」

「うん」

「どんな格好だった?」

しばらく考えて

「あっぱっぱ、着てた」

 

まあ、彼女は車を運転して来てたし、用事も大したことではなかったようだけど。

今どき、あっぱっぱかい?

一応、晩夏の季語だけど、彼女に失礼じゃない?

 

いずれにしても風通しのいい友達関係。

 

女子校育ちには想像もつかないような世界だ。