王様の耳

おう、もう9時だ。

今日はいつもの仲田君のHONUでカットとカラーとパーマとトリートメントしてもらってきた。

帰ってきたら5時半で、買ってきたもので夕食を済ませ、さあてブログを書こうと思ったら、気になるブログがあって、それらにまた長々とコメント書いてた。

わたしのように本を読まない人間のブログに、なぜ本をよく読む方々が読者になってくださるのか、まったく分からない。

でも、根は本好きだからね、彼らには何か特別な嗅覚でもあるのかもしれない。

 

今日、中田君にいつものように、グダグダ埒もないことばかり話してた。

相方のこと、俳句のこと、孫のこと(彼には、わたしの一番初めに出来た孫、Rと同い年のお嬢ちゃんがいるんだ)。

 

ふ と訊いた。

「ねえ、あなた、王さまの耳はロバの耳の話、知ってる?」

「ええ、知ってますよ。あれ、何が秘密だったかな」

「だから、王様の耳がロバの耳だってこと」

 

ある国の王様は床屋を呼んで髪を切らせるんだけど、自分の耳がロバの耳だってことを内緒にしておかないとお前を殺すと脅す。床屋は怖くて内緒にしているんだけど、そのうち我慢が出来なくなって、地面に大きな穴を掘って、そこに向かって大きな声で「王様の耳はロバの耳」って言って、それからその穴を埋める。しばらくすると、そこに蘆が生えてきて、風が吹くと「王様の耳はロバの耳」って聞こえる。で結局、国民はみんな王様の耳のこと知っちゃう てな話。

 

仲田君に言った。

「わたしにとって、ここ(HONU)が大きな穴だな。さっきの話なんかもダンナには話さないもん」

「僕はほかに漏らしようがありませんからね。でも、さっきの話、もし同じ話をうちの奥さんがしたら、こうしたらいいと結論を言っちゃうでしょうけど」

 

何の口出しもせず、アドバイスもなしで、ただ聞いてくれる。

けっこう、そういう人、いそうでいないもんだよ。