俳句三昧

本日はいつもの教室の日だった。

5句出しで先生の並選2つ、いただいた。

そのうちの1句がこれ。

 

コロンブスの大陸発見地虫出づ

 

ころんぶすの たいりくはっけん じむしいづ

 

「地虫出づ」が春の半ば、3月の季語で「土中に冬眠していた虫が穴から出てくること」

そもそもは甲虫類の幼虫を指すらしいが、蟻や蛙や蛇など、冬の間、土中に眠る生物すべてが含まれるらしい。

 

先生はアメリカ大陸という大きなものと地虫が出てくるという小さなこととの対比と捉えられた。

俳句は発表した時点で作者の手を離れ、いろいろに解釈される。

正解はない。

で、先生が「まりさん、自解してくれるか」とおっしゃったので

「Welcome to the new worldって意味です」と言った。

「ああ、そういう意味か。実にまりさんらしい句だ。これからもどんどん、まりさんらしい句を読んでください」とおっしゃった。

「ただし、選に入るかどうかは、別だが」

って、さ。

いいんだ。わたしはこういうのが好きなんだから。

 

先日の歯医者さんの句、先生に葉書で出して見てもらう会で特選いただいた。

 

虫出しの雷口開けて歯科の椅子

 

むしだしのらい くちあけて しかのいす

 

季語は「虫出しの雷」

「初雷(はつらい)」の傍題で、立春以後初めての雷で「大陸から南下する寒冷気団の先頭にある寒冷前線が通るとき鳴る雷で、音がひと際大きいといわれている」

 

関係のない2つのものの「取り合わせの句」だ。

 

2句とも取り合わせだが、コロンブスの方がわたしの中での関連性ははっきりしている。

 

虫出しの雷と歯科の椅子の間には関係性がなさそうだが、何かが響きあう。

 

こういう句を詠みたいのだ。

 

花鳥諷詠を一物仕立てでするのは、詠まれつくされている感がある。

可能性が大きいのは取り合わせで、何かと何かをぶつけ合って、その時に生じるものを味わう。

でも、こっちの方が難しいかもしれない。

 

ま、次は月曜日に久しぶりの、も一つの教室があるので、これの兼題を考えなくっちゃ。

一応、兼題3つ、考えてはあるんだけど、きちっと仕上げとかないと。

 

俳句三昧の日々は続きます。

ブログ三昧も、ね。