年の功
今朝もパン食べ終わって、片付けしてから、お化粧を始めた。
ほとんど出かけないわたしがお化粧をするのは、自分自身をシャキッとさせるためだと前に書いた。でも、違うな。やっぱり、相方のためだ。
毎日、私の顔を見る回数はわたし自身より、ぜーったい彼のほうが多い。
ってことは彼のためにしてるってことだ。
「愛」かな?
ちょっと違うか?
毎朝、お化粧するたびにシワもシミもじわじわ深く濃くなっていってるのに気付く。
それだけじゃない。
マンションの大きなガラスのドアに映ってる太くて少し歪んだ脚、肩が内側に入ってきてて曲りかけている背中。
見るたびに背筋を伸ばすんだけど、多分、あれが現在のわたしの姿。
あのおばあさんの着ぐるみを着ているわたしが、周りの人に「まり」と認識されているわたしなんだ。
こわいよ。
中身のわたしの感覚は40代とさほど変わらないのに。
洋服の好みもヘアスタイルも変わらないのに、わたしじゃないわたしが、わたしとされている世界に住んでいる。
気が付くとこうなってた。
でもね、年取ってちょっとだけいいことがある。
自信過剰で傲慢だったわたしがすこーしだけましになった。
過去のわたしを思い出して、恥ずかしくて、目ぇ噛んで鼻噛んで死にたくなることが減った。もう、過去をやり直すことはできない。
だから、ちょっとだけましになったわたしで「今」を丁寧に生きること。
さーすが、年の功。
いいコト、言うね。