間髪を容れず

昨夜、食事中に相方と小競り合いした。

つまんないことにきつい言い方で返しちゃった。

食べながらずっと、口を利かなかった。

彼が食べ終えて立ち上がった時「ちょっと待って」と引き留めた。

「変な言い方して、ごめん。あなたのことで、ずっとお腹に溜めてるものがあって、というか、気になることがあって、それが違う方向に出ちゃった」

「何や?」

「Yさんのこと」

 

Yさんは相方のソフトボールチームへ新しく入った人だが、よそのチームの監督でもある。

Yさんが行っている整骨院がなくなるか何かで、相方が自分の行ってる整骨院を紹介してあげたのがそもそも。

で、整骨院の帰りに、一緒にお茶したり、ソフト用ハイソックス、買いに行ったり、昨日はYさんが相方にお寿司を食べに行こうと彼の車で隣の市まで行って、わたしの分まで一折持たせて下さった。

 

このパターン、何度も見てきたんだ。

最初は相手がとても親切で、相方もいい人だと思い、毎週のように会うようになり、仲良し小良しの状態が続き、かなり経ってから、相手のとんでもないところが分かり、結局、友達どころか会いたくない人にまでなってしまう。

 

「お会いしたことないけど、Yさんはきっといい方なんだと思うよ。でも、あまりしょっちゅう会ってると、前みたいに悪い方向へ行くかもしれないよ。わたしはそれが心配で、今日のお寿司もなんだか喉に詰まり気味だった」

相方は間髪を容れず「分かってる」と言った。

 

彼の「分かってる」は「そう言や、そうだったな」ということ。

 

「土、日は整骨院行かないから大丈夫」と言って寝室へ消えた。

 

ホントに分かってるの?