不祝儀袋

昨夜、相方に電話が入った。

彼が監督をしているソフトボールチームのメンバーの訃報だった。

1ヶ月ほど前から体調が悪くなって、入院されていた。

娘さんの話によると、肺に水が溜まって ということだが、コロナの疑いがあったらしい。詳しいことは分からない。相方はメンバーに連絡をとり、バタバタしていた。

 

今朝、彼はあまり眠れなかったと暗い顔で言った。

今日、お通夜、明日、お葬式で、彼は両方とも参列するという。

「いい子やったんや。まだ若かったのにかわいそうに」

60才前半で、奥さんをずっと前に亡くされていたらしい。

相方はチームから御香典を包んで持って行くと言う。

「香典袋はあるか」

「あ、ないわ。後で買ってくる」

 

結婚のお祝いをすると、おために祝儀袋をいただくことが多い。 

もう、結婚のお祝いをすることはほとんど、ない。

祝儀袋はまだ、引き出しの中にたくさん、ある。

 

しかし、相方とわたしは不祝儀袋の時代に入っているのだ。

できるだけ、買い置きしたくはないけれど。