Joeと相方

恒例のJoeの花見が中止になった。

まあ、そうなるだろうとは思っていた。

 

京都在住のJoeは、月に1度、わたしたちの英語のサークルのために大阪まで来て下さる。彼は80半ばかな。で、申し訳ないので年に1度、4月の初めの日曜日に生徒のわたしたちの方から京都を訪ねて、八坂神社でお花見をする。

一緒にお弁当を食べて、Joeが桜やその時期に似合った話をする。もちろん、英語で。

それから、長楽館でお茶とデザート、わたしはいつもワインだけど、をいただき、その後は美術館を覗いたり、本屋さんへ行ったりして、春の京都を楽しむ。

もう25年以上続いている。昔からのメンバーはもう5人程となった。ありがたいことに新しい方が入って来て下さるので何とか今も十数人はいる。

でも、今も平均年齢は75才くらいで、元のメンバーは教室に来るのが困難になって止めて行かれた。

 

Joeは元々、スペイン語圏で育った人なのでスペイン語も当然ペラペラ。

うちの相方も若いころ、ヨーロッパにいたことがあり、スペイン人の彼女と住んでいたことがある、らしい。だからすこーしスペイン語が話せる。

 

教室に行き出してしばらくたったころ、相方にJoe の話をしたら、Joeに興味を持ったようなので、花見に連れて行った。授業じゃないので家族や友達を連れてきてもOKだった。で、2人は意気投合したのだ。

 

みんなには内緒だが、この10年ほどは、いや、それ以上か、毎年1回、3人で飲んでしゃべっている。Joeが大阪へ出てきてくれる。彼がそのほうがいいと言うので。

最初、Joeと相方はほぼスペイン語、Joe とわたしはほぼ英語、わたしと相方は日本語と非常に分かりにくい会話をしていたのだが、Joeが「日本語にしましょう」といい、それからは日本語での会話となった。彼はもう40年以上、日本に住んでるんだから。でも、間にひょこひょこスペイン語や英語が混じるけど。

 

不思議だな。Joeと相方、全然タイプが違う。Joeはいかにも外国人で、背が高く、グレーっぽい髪と目で、知的な人。相方は日本人の中でもずんぐりむっくりで、職人としては一流だったが、知的とは言いがたい。

でも馬が合うんだな。

 

人の仲は国籍も性別も関係ない。

魂が決めるんだろう。