一滴

先日、資源ごみとプラごみを出した。

先に相方が資源ごみの瓶類を持ってエレベーターに向かった。

わたしはプラごみを袋に詰めて、鍵を閉めて、後を追いかけた。

相方はエレベーターを止めて待っていた。

わたしは乗って彼の顔を見るなり言った。

「どうしたの、赤い顔して」

「瓶の底に1滴、残ってた日本酒、舐めた」

彼はエレベーターの鏡を見て、わたしは彼の首筋見て、噴き出した。

真っ赤だ。相変わらず、すぐ顔に出る。

「これからビールも日本酒も1滴だけでいいんじゃないの。安上がりでいい」といじめた。

 

結婚した時は、晩ご飯の時、ビールの大瓶、半分こして、金曜は休肝日だった。

それをなし崩しにしたのは、わたしだった。

それに伴って彼はよく飲むようになった。強くもなった。

でも、赤くなるのは変わらない。

それにしてもねぇ。

わたしは今、週1日、休肝日にしている。

彼を誘っているんだけど、首を縦に振らない。

糖尿や痛風のためにも、アルコールを減らしたほうがいいんだけど。

1滴の日を作ろうかな。